腎臓がんとは
腎臓の細胞が、がん化することを腎臓がん(腎がん)といいます。腎臓は尿を作成する腎実質と尿が集まる部分(腎盂)に分けられます。その腎実質の細胞が何らかの原因によってがん化したものが腎細胞がんと呼ばれます。一方で腎盂の細胞に発生したがんについては、腎盂がんと診断されます。
なお一般的に腎臓がん(腎がん)と呼ばれる場合、腎細胞がんを指すことが多いので、以下は腎細胞がんについて説明します。
一口に腎細胞がんと言いましても、いくつかの種類(組織型)があります。その中でも淡明細胞型腎細胞がんを発症する患者様が大半(全体の7~8割程度)を占めるとされています。上記以外では、乳頭状腎細胞がん、多房嚢胞性腎細胞がん、嫌色素性腎細胞がんなどがあります。発症の原因については、現時点で特定されていません。ただリスク要因としては、加齢、喫煙、肥満、高血圧、遺伝性の病気、透析患者様などが挙げられます。患者様の傾向としては、50代以上の男性がよく見受けられます。
主な症状ですが、発症初期は無症状なことがほとんどです。初期の状態で判明するケースは、健康診断、あるいは別の病気の疑いで行った検査によって発見されることがほとんどです。なお腎細胞がんが進行すると、肉眼的血尿、腰や背中に痛み、腹部にしこりがみられるようになります。これらは腎臓がんの古典的三徴とも呼ばれます。また全身症状として、体重減少、全身倦怠感、発熱などの症状がみられることもあります。
検査について
まず問診や腹部超音波検査(腹部エコー)が行われます。検査の結果、何らかの病変が見つかり、詳細な検査を要するとなれば、造影CT検査が行われます。同検査は、腎細胞がんを判定するのに有用とされるものですが、造影剤が使えない患者様であれば、MRIによる検査での確定診断をつけていきます。また転移や浸潤の程度を調べるための検査として、胸背部のCT、骨シンチグラフィ、単純X線撮影を行うこともあります。
治療について
根治を目的に行う場合は、手術療法が基本です。この場合、腎臓や副腎などをひとまとめにして摘出する根治的腎摘除術、もしくは腎部分切除術が行われます。後者は、両方の腎臓とも発症が見られる、腎臓がひとつしかないという際に選択されます。
また進行している腎細胞がんについては、薬物療法が用いられることもあります。その際は大学病院などへ紹介し治療となります。